二階から目薬

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 「……ん?……」  「お前みたいな変な女ぁ!!誰と一緒になったって上手くいくわけねーんだからぁ!!」    「…………」  「旦那になるヤツが可哀そう過ぎるだろぉ!!だから、結婚なんてやめちまえ!!」  「……ちょっとぉ~それ、酷すぎないぃ~!?」  「……俺ぐらいしかいねーよ。お前の傍にずっといてやれるのは(ボソ)……」  ベランダの欄干に頬杖をつきながら、ニマニマとしている彼女。  ああ、あの顔は知っている。   ああ、ホント、知りたくもないのに知りすぎている。  「なに恥ずかしいこと言ってんのぉ~?」  「聞こえてんじゃねーか!!」  走馬燈でよぎった過去でも。         「それってプロですかぁ~?プロっちゃったんですかぁ~?」  「そんなイカレタ動詞は喋ってねー!!」  今まさにこの現在進行形でも。  「でも演出にロマンチックさの欠片もないとこはまだまだアマチュアだねぇ~。アマちゃんだねぇ~」  「うまくねーよ!!」  そして思い描く遠い遠い未来でも。  「……あ、そういえばこのシチュエーションってさぁ~?」  「あん!?」  彼女が本当にうれしい時……。   彼女が心からの幸福を感じたであろう時には。     
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