四章・雨色に染まる異世界生活~ARURU‘s view~

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 この≪創世の七人≫の八日間の物語だけは脚色も遜色もなく、絶対に揺るがぬ、揺らいではならぬ共通認識として、今代まで脈々と人々に語り継がれているのです。    ドラゴンや他の数多ある伝説・伝承ともまた一線を画した領域にある絶対不可侵の世の理の一つ。    それが≪創世の七人≫です。    「…………」    「……ん?なんじゃなんじゃ?」    ≪幻世界(とこよ)≫創世後、七人は世界の方々に散ったとされています。    さきほど独自に派生したと申し上げましたが、それは七人がそれぞれ拠点とした地方によって更なる物語が多く紡がれていったということなのです。    「おい、小娘。ちょいとばかりリアクションが淡泊過ぎやしないかのぉ?さきほど声をかけた時の方がよっぽど反応がよかったぞ?」    英傑、豪傑、賢人、才人……。    世界創世の後日談、その中に登場する彼・彼女らの貢献や人物像に対する表現の仕方は千差万別。    ただそのどれもが、彼なり彼女なりを誉れある存在だと尊ぶものであることだけは変わりません。       
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