ある意味、それも運命

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それが現実なんだ。 舞友はまだ十三さいだけど、すでに世の中の不条理を悟っていた。 しかし、次の瞬間だ。 通りの奥から、いやに大きなエンジン音が近づいてきた。一台のトラックが猛スピードでやってくる。 そしてーー コンビニのガラスドアにむかって突進した。 そばにいた美歌たちをまきぞえにして……。 コンビニの壁とトラックの前輪のあいだからとびだした腕には、きれいなネイルがほどこされている。美歌のつけていた可愛いピンクのネイルが。 舞友はほほえんだ。 この世には奇跡がある。 運命の人は、ほんとにやってきた。
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