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pm21:00
「今日は、ほんと夜遅くまでお世話になりました!」
杉様、ご帰宅のため、行人、秋、晴は玄関で彼を見送る。
「 杉山、元気でな! 」
「本当に、今まで ありがとう…」
「すぎちゃん、バイバイ!」
杉山くんは 秋に抱っこされている 晴の頭をポンポンと撫で終わると、ゆっくりと一歩後ろに下がり、お辞儀をした。
「こちらこそいろいろな経験をさせて頂き、ありがとうございました。皆さんもお元気で!」
顔を上げると頼もしい表情で微笑み、
「さよなら、おやすみなさい!」と告げ、彼は颯爽と帰っていった。
行人と秋は微笑みながら、彼の背中を眺めた。
「 アイツならきっと、いい先生になるよ 」
そう呟く行人に…
「うん、そりゃそうだろ。 安斎先生に憧れてる学生さんだもんな!」
秋は、隣の行人を見上げて言葉を返した。
二人は 見つめあって「クスッ」と笑うと、晴が「あ!」と天を指した。
「ちゅき、キレイ! 」
夜空には 円から溢れそうな 満月が昇り、全ての闇に 光を溶かしている。
ユキ と アキ は 空を見上げると、互いに呟いた。
「 「 月が 綺麗ですね 」 」
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俺の名前は 安斎 秋。
福岡の 田舎町で鍼灸院を営んでいます。
何か体の不調があれば、いつでもお越し下さい。
愛を込めて あなたを 治療させて頂きます!
end.
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