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暫くの沈黙…
居心地が悪くなって
「今日の映画おもしろかったね」
と言ってみた。
「あ、うん」
いつものリョウくんならもっと話してくれるのに私、なんか怒らせちゃったかな?
すぐに負の考えに持って行ってしまう私の悪い癖。
「あっ、えっと、ご飯美味しかったね。
優くんって結構好き嫌いあるんだよね。
リョウくんは何でも食べて偉いねー」
ブヮハハ!
急に笑い出したリョウくんをポカンと見上げていたら
「偉いねー!って俺はガキンチョか?
みな実、俺が今、怒ってる?って思ってるたろ?」
「う、うん…何かしたかな?ごめんね…」
「ハハハハハ!怒ってるぞ!すごーく!」
「えっ?!」
ドキドキしている私の顔を見ながら
「まず映画館で、何で俺が優の隣で優がみな実の隣な訳?
ファミレスでも優が残したやつ食べて、何でみな実の物を優が食べるの?
歩く時もみな実が真ん中にいるのに優の方ばっかり」
「あっ、あっ、ごめんね。
映画館は私が一番見やすい所って背中押してくれたから。そしたら後ろに優くんがいて順番に座ったらそんな順番になって、
ご飯は優くん好き嫌い多いし、けどリョウくんは何でも食べれるから。えっと……」
また大笑いするリョウくん。
一生懸命に説明しているのに訳が分からず黙った。
分かった、分かったと頭に何度もポンポンと手を置いて。
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