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話をしながら雄飛が
私を連れて歩いてくれたのは、近くの公園から少し脇に入った道。
「へー、ここに出て来るんだ。知らなかった」
出て来た先は私が毎朝通る駅に続く桜の並木道。
大好きな場所だけど桜が咲くたびにリョウを思い出す。
でもこんなに近くに雄飛が住んでいたなんて。
春になって桜が咲いたら今度は雄飛と見れるかな?
嫌な思い出は消してしまいたい。
ぼーっと考えていると
「みーなーみー」
「あ、はい!」
「ちょっと歩きすぎた。疲れた?」
「疲れてないよ」
「なら、いいけど。
俺とみな実の住んでる所、結構近いだろ?」
ほんと、私が学生の時に住んでいたマンションもこの並木からは遠くない。もしかして何処かですれ違ってたりなんかして…ま、そんな偶然ある訳ないね一人でにやけた。
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