No5

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男「はい3番テーブル ドンペリ頂きましたー! 」 新宿歌舞伎町のとあるホストクラブ、一夜にして何百いや何千万の金が動く夜の世界。 そんなホストクラブ“クラウン”で夢野翔也は働いている。 先ほどのドンペリが翔也のもとに運ばれてきた。 翔也「美咲、ドンペリありがとう。乾杯」 美咲「どういたしまして、私も翔也の笑顔が見れて幸せ」 翔也はクラウンではNo5の実力者である。甘いルックスと軽快なトークが売りで、多くの女性客が翔也目当てに訪れる。女性客の数だけで言えばNo1ホストには劣らないのだが、彼にはある欠点があった。 翔也「いやードンペリは美味しいから酔いが回るね」 美咲「翔也、顔赤いけど大丈夫?」 翔也「美咲に惚れてるから赤くなっただけだよ」 そう彼はあまり酒が強くないのだ。彼目当ての女性客が多く来店する日などは、客の前では平然とした顔でドンペリ・シャンパンなどを飲み干すが、閉店間際になると気持ち悪くなり、ひどい二日酔いで出勤できないこともしばしばあった。 彼の出勤日数が他のホスト達より少ないのはこのためである。 しかし、人気があるだけあって月給は100万を超えており、なかなかこの世界から離れれないのが現状であった。
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