第三章 瓦解

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 その後もボクシング事業も観光バス事業も赤字のままダラダラと続けられた。ただ惰性で経営を続けていた。タクシー事業の売上は毎年3億円ずつ減少していた。  ハイヤー事業では担当の鍵谷課長が、乗務員に支払われる給与を実際よりも少なく支払い、差額を自分の懐に入れているのが判明し事件となった。鍵谷は懲戒解雇となった。はじめが信頼していただけに相当ショックが大きかった。今までは、移動に電車か自社のタクシーを利用していたが、もう一台自分用のベンツを買い乗務員から気に入ったものを社長の運転手とした。     
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