善良なるいちひーろー

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39歳の誕生日 そうです 30代最後の誕生日を迎えたその日に 俺は いきなり 変なチカラを得てしまったのだ。 ドラマチックな事件があった訳でもなく  変な蜘蛛に噛まれた訳でもなく その朝 ベッドの中で 目が覚めたら  いきなり   頭の中に 妙な映像が そう 鮮明な映像が流れて来たんだ。 まあ 驚くわなあ 目覚めた思ってるのに また 夢みたいなのが 頭に流れてるんだから なんじゃそりゃ? その映像 自分がいつも通勤に乗っていくバスが 乗用車と衝突する大事故を起こすと言う 映像 いやいや しかし 夢にしては 嫌にはっきりくっきり映っていたが まあ まだ寝ぼけていたんだろうと思いつつ あまり気にせずに 俺は まあ 一本早いバスに乗れたので そのまま 駅へと向かったんだな っでさ 駅へ着いたら けたたましいサイレンの音が響いて 救急車と消防車が 俺の通勤に使う道路を走って去って行った訳だ。 まあ それでも 特に気にすることなく 電車に乗るために 駅の階段を上っていたら そこへ いきなり 妻から 電話が 出てみれば 俺のいつも乗ってるバスが大事故起こして怪我人が多く出てるとニュースで流れたとかで 心配になってかけてきたとか なんじゃそりゃ? 今朝の夢みたいじゃん なんて思いつつも まだ ことの重大さを意識していなかったのですねえ  その時の俺は 一日 歩き回って(俺は昔ながらの足で稼ぐ営業マンだ) くたくたになって 帰宅して 夜のニュースで 今朝の大事故の映像を見るまでは なんも気にすることなかったのでして しかし   その映像を見た瞬間 まさに 今朝自分が見た映像と瓜二つ 完璧な再現映像だったため 寒気がしてきたなあ その後なんだが 実は 頭の中に起きる 映像が 予知と言うか 僅か 十分ほど後の出来事 つまり 未来であることに気がつくのだが その話は また次でしましょう  
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