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被験者で金持ちになる 第2話
これは…何だ?ドッキリかな?
ドッキリだよなぁ。
カメラはどこだ…テレビに映るのなんかゴメンだ!
辞めさせないと…学校でどんな目に合うか!
「ドッキリですよね。
辞めて欲しいんですけど。
カメラどこですか?」
キョロキョロする僕を目を細めて見つめながら、彼は自己紹介を始めた。
「初めまして。
私の名前は華京院 奈落(かきょういん ならく)です。
この、青少年メンタルリサーチ研究所の所員です。
これが名刺です。
ドッキリなんかじゃありませんよ。
この1千万円は、あなたが今すぐにでも自由に使えるお金です。」
い…1千万円…!?
僕が今すぐにでも使えるお金!?
「青少年メンタルリサーチ研究所?」
「アンケートを実施した会社です。
ちゃんと明記してますよ。
それに、『…アンケート回答者の中から選抜されると、キーホルダーの他に更にプレゼントが!』ってちゃんと明記してます。」
「更にプレゼントってユルキンググッズじゃないんですか?」
「違いますよ。」
華京院さんはニヤリと笑った。
「1千万円って…返せませんよ。
借金なんてし…ませんよ…!」
「借金?
何を言ってるんです?
これは返す必要のないお金です。
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