星への願い

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僕の頭の中は、混乱が続いていた。 「今、地球は大きな問題に直面しています。  この問題を解決できるのは、結城さんしかいません。」 片桐さんの緊迫した話は、にわかに信じがたいものだった。 「私と一緒に、富士山の青木ヶ原の樹海に行ってください。  詳しくは、移動しながら話します。」 岩本山公園の駐車場に行くと、僕がこの公園に来たときにはなかった黒い1台の車があった。 その車から男性が降りてきて、僕を助手席に乗るように案内してくれた。 片桐さんが男性から車のキーを受け取って運転席に座り、男性をその場に置いて朝霧高原方面に車を走らせた。 道すがら片桐さんが話してくれたのは、米国国防総省のコンピュータがテロリストにハッキングされて、核ミサイルが発射されそうだということだった。 今は比較的平和な時代で、この話はにわかに信じがたかった。 青木ヶ原の樹海入口に到着すると、ここからは歩いて移動することになった。 青木ヶ原の樹海といえば、昼間でも道に迷うと出られなくなる。 スマートフォンは電話インターネットともに繋がらなくなり、通信衛星とも繋がらなくなって自分の位置情報が把握できなくなる。 ましてや今は深夜で、青木ヶ原の樹海に1歩足を踏み入れると、辺りは街灯もない暗闇になる。 「大丈夫ですか?  道わかりますか?」 僕が不安になって問いかけると、 「大丈夫です。  場所は、この未来から持ってきたマイクロスコープが、道案内をしてくれます。」 と、片桐さんからはっきりとした口調で返事が帰ってきた。 僕は片桐さんが照らす明かりを頼りに片桐さんの後をついていくと、洞窟か見つかった。 「この洞窟に入ります。  入口が狭いので注意してください。」 僕は片桐さんに続いて洞窟に入った。 洞窟の中も暗闇で、僕は片桐さんが照らす明かりを頼りに片桐さんの後をついていった。
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