星への願い

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入口が見えなくなるほど奥に進むと、片桐さんが石の壁を触っていた。 すると静脈認証らしい装置が現れて、ここに片桐さんの右手中指を置くと石の扉が開いて明かりが漏れてきた。 「どうぞ、お入りください。」 片桐さんの案内で扉の中に入ると中は明るくて、天井の低い長い廊下があった。 片桐さんが石の扉を閉めて、 「ご案内します。」 と言って廊下の奥に向かって歩き始めたので、僕はついていった。 途中部屋の入口や部屋の中が見える窓があって、僕はその光景に驚いた。 そこには、今まで見たことがないコンピューターやロボットがあったからだ。 「この施設は、何ですか?」 僕が疑問をぶつけると、片桐さんが説明してくれた。 「ここは、日本の国家防衛情報戦略研究所です。  主に世界中のテロリストの情報を収集しています。」 僕はとんでもないことに足を踏み入れてしまったと感じた。 「米国のCIA(中央情報局)から連絡が入って、協力を依頼されました。」 片桐さんの言葉に、僕は疑問をぶつけた。 「何故、僕がここに来る必要があったのですか?  僕は平凡な会社員ですよ!」 この言葉に、片桐さんは笑いながら発言した。 「それは、表の顔でしょう!  裏の顔の結城さんは、世界屈指のハッカーだということは調べがついています。」 僕は片桐さんの前では、嘘がつけないと悟った。
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