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祖父母宅での暮らし
それから私と母は祖父母の家で暮らすことになりました。
小さなころから私は母方の祖父母のことが大好きで、それは楽しい毎日でした。
私が保育園のお休みで、母が仕事に出るときは私は祖母の働いているクリーニング屋に一緒に行き、裏で一人遊んでいました。
なにしろ生まれてしばらく住んでいたところから急に環境が変わったため、同年代の子とまだ馴染めずにいたものですから。
だんだん日が経つにつれ、母は夜も外出することが増えました。
祖父母の家は母屋と離れがあり、私は主に母と離れで暮らしていました。
夜も母が外出する時も、ご飯やお風呂を済ませたら1人離れにいたものです。
その当時母は仕事に行っていたものだと思っていたので、1人でもテレビを見て、時間になったら寝て…という暮らしでした。
後にその時母は外で男の人と一緒だったことを知ります。
今思えば傷心した母がそのような行動をとってもなんら疑問を抱きません。
ただそれを知った当初は、なぜ自分を置いて遊んでいたのかと怒ったりもしました。
母には言ったことはないけれど。
大人になって、父が私と兄の通う保育園の先生と不倫していたことを知りました。
だからこそ、今となっては仕方がないなと思うのですが、やはり母のしていたことを小さな私は受け止めきれませんでした。
ショックで、腹が立って、どうしようもないけれどたった一人の血のつながった母を、私は見捨てることが出来ずにいたのだと思います。
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