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だからやるんじゃない
「だからやるんじゃない」 ~Paryuryu Forever 2070
2070年.6月.18日
「ねぇ、ゆいばあちゃん、秋葉48って、ボーイフレンド作ったらダメだったんでしょ?」
「・・・」
「ねぇ、ゆいばあちゃんってば」
初夏の心地好い日差しはあの日と何も変わらなかった。
見上げれば、梅雨の合間に訪れた目の覚めるような、空の蒼さもあの時と同じ。
ただ違っているのは半世紀の時が流れたという事実だけ。
秋葉48、その名前を口にするのはいつ以来だろう。
白咲はるか、その名前を耳にするのはいつ以来だろうか。
けれど、忘れたことなどない。ぱりゅという名前を、一日足りとも。
みんなが笑っていたあの日 さしこも、ゆきりんも、さや姉も。ステージではみんなの笑顔が弾けていた。
2016年6月18日、あの日確かにぱりゅは笑っていた。
二人にとって決して笑える日じゃなかったはずなのに貴女は笑っていた。
そして秋葉48ではもう二度と見られないであろう、過ぎ逝く白咲はるかの笑顔を私達はその胸に刻んだ。
時の流れるに身を任せた数十年間、風の噂だけを便りに貴女のことをずっと想っていた。
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