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だから、ゆいばぁちゃんはいつも言ってたらしいのよ、
なんであんたは前を見ないのって、上を見ないのって
でもぱりゅりゅさんはゆいばあちゃんの話を決して聞こうとはしなかったの・・
難しいかな、ゆっくんには、こんな話」
「ううん、ゆうの幼稚園にもいるよ、そんな子。優しくて強い子でしょ」
「そう 優しくて強い子。そして笑顔がとっても素敵だった人」
午後の縁側の陽だまりのなかで、お気に入りのロッキングチェアに揺られながら母は眠っていた。元秋葉48総監督、人にそのことを語る姿を私は見たことがない。
「夢は夢のままでおいておきたい」それが母の口癖だった。
彼女の蒼い時、それは母のなかでは思い出すのも口惜しほどに輝いていたものなのかもしれない。
(ぱりゅりゅさん、母は今でも怒ってますよ、島田が親友で、なんで私がそうじゃないんだって)
縁側に見開きのままで置かれた、今朝の朝刊、そこに見逃されてもおかしくない、申し訳程度の大きさで、元秋葉48白咲はるかさんの急逝が伝えられていた。
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