第1章

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10月9日(火) 検査結果と手術の説明を聞きに行く。 私は息子の運転で病院に向かい、弟は母を連れて病院に来てくれた。 偶然に駐車場で一緒になり、4人で婦人科に向かう。 今回はそんなに待たされる事なく中待ち合い室に呼ばれる。 4人でぞろぞろ診察室に入る。 挨拶の後、K医師が開口一番。 「子宮体癌検査では癌とは出なかったですね。 MRIもCTも全く所見無し。 腫瘍マーカーも正常値でした。 前回もお話ししましたが、現段階では【子宮内膜増殖症】です。 普通の増殖症ならば、自然に治ることもありますが【異型】が付くと【前癌病変】となり、明らかに癌に進行します。 そこをハッキリさせるには、内膜全部を掻き出して調べたりするのですが…。 どうですか?手術をなさる気持ちはありますか?」 この時、私は 内膜を掻き出す=手術 とは思わず、精密検査を飛ばして子宮摘出手術をするかしないか聞かれていると思った。 「今は迷っています。癌でなければ様子をみたいとも思ってますが…。」 と、答えた。 K医師は 「そうですね。まぁ現段階で子宮摘出してしまえば、子宮癌になる可能性が無いので安心ですし、子宮癌検診を受けなくても良くなりますね。」 「そうすると、急に更年期症状とか出ますよね?」 「そうですね。でも、癌ではないという前提での手術では卵巣は残します。卵巣を残せば更年期症状は急には出ません。」 「そうですか…。」 私が黙るとK医師が提案する。 「一応、手術は22日で押さえてあるので、内膜を取って検査しましょうか? 明日の一番最後の時間が空いてます。明日入院していただいて、夕方から全身麻酔でやります。一泊して翌日の朝には帰れます。 そこで検査すれば来週には確実な結果が出ますので、その時に最終のお返事を頂ければ大丈夫です。」 「わかりました。」 「では、採尿と採血、心電図の検査をしてきてください。それまでにこちらも準備をしておきます。」 そう言われて、また4人でぞろぞろ診察室から出る。 結果が出るまで2時間位。 母は検査に付いてくると言うが、息子は街へ買い物に行き、弟は売店横の休憩室へ行くと言い、お互い携帯で連絡を取り合うことにした。
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