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彼女は自分のマフラーを僕の首に巻いてくれた。そして、僕の頭を撫でてくれた。
A これで、大丈夫だよ。
B 元気でたぁ。
A ダメ静かにしてっ。
B すいません。
また、しょっぱい感じがした。
A せっかく清めたのに。また精霊に怒られるよ。
B 精霊?清める?何?普通にしょっぱい味が
A お清めのお塩ふったから。
B 塩
A これだよ
彼女はポケットから、純正100%お清め塩。と達筆な墨で書かれた怪しい袋を出した
B あのぉ、その塩だけど……
A これ、一万円だよ
B ……
A 雲海先生が直々に清めてくださったの。安いでしょ
B (うんかいせんせい?誰?安いか?スーパーで百円で売ってる量だぞ)
A 私もふってるのよ。お清めの塩。
B (彼女の髪やコートに雪が積もってると思ったら、塩だったんだ。だから、時々しょっぱい感じがしたんだな)
B このマフラーも、雲海先生
A うん。麻でできてるの。麻は魔除けの意味があるの。身を守ってくれるのよ。
B へぇーちなみにお高いんでしょうね
A ぜーんぜん。たったの5万円だよ。
B ごごまんえん。
せっかく彼女が巻いてくれたマフラー。高いと言って取ることはできない。
A 写真撮ろう。神聖な気持ちになれたから。もう大丈夫だよ。
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