前章 最後のコメント

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金城は布団の中でスマホからSNSで4日前に最後に素奈田と会話をしたコメントを見ながら静かに涙を流し始めた。思い出すのは翌日にあったイベントで行うゲームを素奈田と一緒練習していたことだった。声は忘れてしまい昔の映画みたいだった。 楽屋 『きしたさんは、ゲーム本当に上手いですね。絵だけじゃなくて色んなことが出来て羨ましいです』 「羨ましい?こんな僕が?」 『はい。絵、ゲームや勉強。料理に音楽等々…出来るのが羨ましいです』 金城は顔が赤くなっていくのが分かり、急いで下を向いた。 『き、きしたさん?大丈夫ですか?』 「うん。ちょっとイベントの準備手伝ってくるよ」 『分かりました!じゃあ私は何かコンビニでお菓子買ってきますね!』 そういって出て行った数十分後に発作を起こしたトラック運転手がコンビニに突っ込んでアルバイト、きした達のイベントに行く予定だった人達、そして素奈田が犠牲になった。運転手も死亡したため書類送検になってしまった。今日通夜が行われることになり、金城も行くことになっていたが素奈田の亡骸を見ることができなかった。が、素奈田の彼氏。高根 雄二から 「最後に光の顔を見てもらいたいです」 と連絡があり、身支度を終え素奈田の家に向かった。
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