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魔法警察の職員達が集まってきて裸ん坊の0745を包囲し、
少年は直ちに拘束され移送される。
彼らは一掃された魔法警察の職員が復活したのか、
はたまた増援部隊だろうか?
「仇を討ってくれたか。
誇れ!お主は今日、ワシを超えたぞい」
素嫐股八朗が拙者を抱き此度の戦の労を労う。
「いや、拙者はただ…」
「謙遜するな」
古老の目元に涙を滲ませる。
彼の場合、
弟子の成長を喜ぶと言うよりは
今は無き宿敵と再会出来た懐かしさにうち震えていると言った様子だ。
先程の黒山羊の尻の猛攻にかつての友、
ナルカウイ氏の幻影を見たのか?
それとも氏の褌を身に纏い、
土俵際で舞踊する拙者の姿と重なったのか??
「拙者はナルカウイ氏と会った事も無い他人だが
技も全て何もかも師匠に授かったものなれば、
この勝利は拙者一人のものではござらぬ」
「何を言うか、厳しい修行にへこたれず耐え抜き技を体得したのは全てお前の実力じゃよ
胸を張れ!尻を突き出せ!」
師匠は豪快に笑う
「何を申される。
本来であらば拙者、勝負の土俵にも立てぬ身の上であった。
全てはこのターバンのおかげ、
拙者はただ、
他人の褌で相撲を取ったに過ぎぬ」
めでたしめでたし
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