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信号が変わってお互いの進行方向に発進するしかなく。
バッチリ目が合っていたから、もう誤魔化せない。明日はちゃんと説明しないと大変だ…。
「驚いていたね」
夏鈴の落ち着いた声がして、我に返った。
「教頭先生、私達のこと知らなかったんだね。校長先生は気付いてたのに……不思議」
「お前の発言の方が不思議だよ…。なんだって? 校長が気付いてるって??」
「そうだよ。着任式の時に、晴馬が熱い視線を私に送るのを見て、もうわかってた」
「……まじか!!」
「でも、教頭先生はそんなに勘が良い人じゃないみたいで。さっきのあれで疑惑が確信になった、ってところじゃないかな?」
「……つーか、さ。お前は千里眼か!」
「千里眼? なんか違うかな……」と、夏鈴は苦笑い。
いやいやいや……そうじゃない。笑ってる場合じゃない!!
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