俺の可愛い生徒

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 悩んだところで、俺は夏鈴を諦められないけどな。  こんな俺を愛してるって言ってくれるし。俺も確信を持って愛してるって感じた女は夏鈴しかいない。  俺達は運命の赤い糸でしっかりと結ばれていた。  そうとしか、思えないんだよ。  翌朝。  少し早めに学校に着くと、朝一番に来る教頭先生と花壇の水やりをしながら話をした。  昨日は生徒を連れ回したところを見られて恥ずかしいという下りから始まり、実は波戸崎夏鈴とは10年前から家族ぐるみで付き合う仲で、今は結婚を前提に真面目な付き合いをしているという流れで説明すると、教頭先生は黙って最後まで聞いてくれた。 「学校内で目立つことをしなければ良いと思いますよ」  そんなあっさりとした答えだった。 「まさかと思ったけど、本当だったんですね。実は、校長先生はあなたが赴任した時から気付いてましてね。普段の様子からでは断片も感じなかったので、あなたの演技にしっかり騙されましたよ。あの生徒は他の子とは違う落ち着いた子です。お幸せに」
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