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拍子抜けするほど公認されて、俺は浮かれそうになったが。
続々と登校してくる生徒達と門前で挨拶しながら、夏鈴の姿を待ち遠しく思っていたら一年の生徒に声をかけられた。
「東海林先生って、結婚してるんですか?」
「…まだだけど、そのうちな」
「…ってことは、恋人がいるんですか?!」
「いるよ」
女生徒たちは、嬉しいのか悲しいのかわからない声を上げて離れていった。大人に夢見る年頃だもんな。外面良くしているが、俺みたいな悪い男に出会うなよって思う。
高校生の女の子達は色気付いているのから地味な子まで様々なモザイクだ。一人ひとり、その子に備わった魅力が必ずある。それをちゃんと認めて、お互いを認め合える恋をして欲しい。
そうすれば、躓いたり落ち込んだ時も支え合えるだろうから…。
恋愛は人を成長させてくれる。
俺は夏鈴に成長させてもらっているんだ。夏鈴にとっての俺も、そんな存在でありたいものだ。
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