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股間に手を当てられて、彼は思わず顔を覆った。
「弓削くん……これ……いいかな? 抜いても……」
別れ話をしたばかりだというのに節操のない自分に、彼は赤面しながら頷いた。
「お……お願いします……」
「……お願いしますニャ……と言って欲しい」
「そ……それはさすがに!」
「難易度が高すぎる? じゃあこれはどうかな」
今まで見たことがないほど機敏な動きで社長はクローゼットに戻り、すぐに何かを持ってきたと思ったら、手にしていたのは白いモフモフで覆われた手錠だった。
まさか、と思う間もなく、彼はあっという間に全裸にさせられ、両手首を白いふわふわの毛で覆われた。
「捕らえてしまったよ……弓削くん」
馬乗りになって、社長はスリーピーススーツのベストを脱いだ。
彼は、脅えた小動物よろしく、胸元で手首を重ねた格好で、身を縮ませた。
「俺の可愛い子猫ちゃん……どうしてほしい?」
俺、という一人称を、彼は社長から初めて聞いた。
「ぬ、抜いてください……」
「手? 口? 手だともうこんなにビンビンに勃ってしまったら、痛いかな? ナメナメしてあげようね」
「は、あん……」
今まであり得なかった卑猥な舌の動きに、彼は身体をびくりと反らせた。
「気持ちいい? 弓削くん」
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