101人が本棚に入れています
本棚に追加
「き、気持ちいい、です……」
「気持ちいいニャ、って」
「き、気持ちいい、ニャン……」
「そうだよ、ほら、出来たじゃないか。さあ、ほら、続けてニャンニャン言ってごらん。こんなにお尻をひくつかせて、いやらしいネコちゃんだ……ここに、何が欲しいんだい?」
「あ、ああん、入れて、入れてニャアン……」
「ああほら、手錠の毛が、べとべとになってしまってるよ? ほら、ちゃんと舐めなさい。自分でぺろぺろして、綺麗にするんだ」
「あ、ふ、はうう……欲しい、欲しいニャン……」
○
○
○
……すごい世界を見た。
少し覚めた頭で、彼はそう思った。
特にたいした世界ではないのかもしれないが、今までの自分ではあり得なかった次元との遭遇だった。
ディルド型の尻尾まで挿入されてイカされたが、最終的にどういう形態で終わったのか記憶にない。ただもう、ネコセットは身体から外されていた。
すぐ傍に、社長の背中がある。現実に戻った背中を、彼は見つめた。
「……すまなかった……つい……我慢できずに」
付き合っている時も、社長の声しか聞いたことがなかった。
他の声を、引き出したくとも引き出せなかった。
最初のコメントを投稿しよう!