7人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
8月のある夜、僕は久しぶりに専門学校の頃の友達と渋谷で、会う約束の為、電車に乗り込んだ。
夜も遅い時間の上がりだったので、比較的に空いていた。
僕は埼玉から渋谷までだいたい一時間くらいのところに
当時は住んでいた。
名前は、根村快22歳の独身
好きな音楽を聴きながら、外の暗い景色を、ぼんやりと見ていた。
あの頃は、これといってやりたい事もなく、
ただ時間を、潰すように生きていた。
そんなのが、いけないと考えながら、
車窓から景色を見ていたのだろう。
何だかんだで、渋谷についた。相変わらずだ。
時計を確認して、9時を少し過ぎた位だろうか
相変わらず蒸し暑い。人のこもる熱気。ひしめく人の群れ。取り囲むような様々な匂い。灯々と照す明かり。
上を見上げれば、高層ビルの航空障害灯が、チカチカと点滅していた。
「おまたせ!ごめんごめん!」との声に、顔をあげるも、隣に座る知らない人だった。
時間はただただ進んで、僕だけをおいて進むようだった
友達は同い年の美容師 永原だ。
専門の頃に知り合い、最初は仲が悪かったが、後には一番の親友にまでなっていた。
ずば抜けてかっこいいわけじゃない。
身長は、180㎝位、肩幅は広くしっかりした体格
最初のコメントを投稿しよう!