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舌先で捏ねるようにその突起を舐め回されている間に、もどかしげにベルトをカチャカチャと外されて、ズボンのジッパーを下ろされる。
宇賀神は本当にもうほんの僅かも待てないようで。
あっという間に下半身を剥かれた。
「2週間も俺をほったらかしたアキが悪い」
「やぁ……っあ、ん…」
男の身体は不思議なもので、疲れているときほど反応しやすい。自分の遺伝子を残したいという種の保存本能がそうさせるのか。
熱い手のひらにそれを包まれ、ゆっくりと撫でられて、川嶋は首を横に振りながら身を捩った。
「りゅう、やだ…あっ」
「嫌じゃないだろ、ほら、溢れてきた」
甘い低い声が羞恥を煽るように囁く。
「ん……っ」
自分の先走りを塗りつけるようにしてそれを扱かれ、卑猥な水音がくちゅくちゅと鳴って、川嶋は宇賀神の手が与えてくれる快感にだんだんもう訳がわからなくなっていく。
「や、も…でちゃう、から」
出ちゃうからどうして欲しいのか、自分でも口走りながらわからない。
「こうして欲しいんだろ?」
ぐりっと先の敏感なところを抉られる。
「あっぁ…ああっ」
どくん、とそれが脈打った。
宇賀神は、それを手のひらで受け止める。
放ったばかりでヒクヒク震えている身体の、後ろ側にその手のひらのものを塗りつけるようにして、指先を性急にそこにつぷりと押し込んだ。
「あっ…」
川嶋はもう、そこが車の中だということを意識から飛ばしてしまっているようで。
自由にならない手を、もどかしげに揺する。
「龍、これ、とって」
龍に抱きつきたいのにできない。
「それを取るには、ここから指抜かなきゃできないけどな…抜いていいのか?」
解すためにゆっくり抜き差ししていた指をぴたりと止めて、宇賀神は訊く。
「や…抜いちゃダメ」
「じゃあそのままで我慢しろ」
いいコだ。
指を2本に増やして、彼は川嶋の唇に深く口づける。
ホントは2週間ぶりだから、もっとゆっくり解さないといけないが。
だいぶ緩んできたそこを、手っ取り早く受け入れられるようにするために、宇賀神はうつ伏せにひっくり返した川嶋の下腹に腕を回して、腰を高く持ち上げた。
そこで、チラリと前方に視線を流し、低い声で恫喝する。
「おい、ミラー見るなよ」
運転している相手にそんな無謀なことを命じて。
自分でこうしておきながら、それでもこの身体を他の人間に見せるなんて許せないから。
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