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凪乃羽は躰を起こしながら、転がり落ちるようにして床に着地した。
ずれたブラジャーをもとに戻しながらブラウスを無造作に整えて、尻餅をついたまま部屋の隅へとあとずさる。
古尾は、片肘をテーブルについて上向けた手のひらに顎をのせた恰好でそれを眺めていた。嘲るように口もとが歪む。
「云っただろう。おれとここにいることがバカだって。決着は自分でつけろ」
次には、帰るぞ、とあっさりと云い、古尾は立ちあがった。
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