ワード No64

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『筆者』が書き記した『想い』が息づいているのが肌で感じられるんだよ!こんな素晴らしい事はないさ」 準一はアカリの『抗議』を意に介する事なく、ページをめくりながらメモを取っている。 ずっとそうだ。 小さな頃からずっとそう。 アカリが小さな頃から父は自分とではなく、こうした『ガラクタ』としか『遊ぼう』としない。 決して悪い人間では無い‥‥と思うが、家族愛とかサービス精神という点から言えば及第点はあげられまい。 ‥‥それにしても、よくもまぁあれだけワケの分からない文字?を相手に喜べるものだと感心するが。 「いったい、何処で買ってくんのさ?そんな胡散臭いヤツ。まさかネットオークションとか?」 ネットで売られる骨董の『相当数』は、本物と鑑定出来ないものだと聞くが。 「いや‥‥これはネットじゃぁない。この業界では『ネズミ』って名前で呼ばれてる遺跡ブローカーから買ったモノなんだ。いや‥‥『胡散臭い』という点では『甲乙つけ難い』かな‥‥」 ふふ‥‥と、準一が肩で笑う。 「だが、これは凄いんだぞ? 何しろ『未知の言語』で書かれた直筆の本だからな。私も含めて、どんな研究者も見た事の無いであろう『新発見の言語』だ!」 「またぁ‥‥いいの? そんな胡散臭いヤツ。ダマされて高い金払わされたんじゃないのぉ?」     
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