二章 痛烈!ちんちんに義足キック!

1/14
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ

二章 痛烈!ちんちんに義足キック!

「スペチャンのチャンピオンになってやる!」 興奮して叫ぶアルヘをちらりと見ただけでクラスメイトは特になにも反応しない。アの夢がいかに無謀か、わざわざ指摘するまでもないからだ。 現在のスペチャンの競技人口は一千万人を超すとも言われており、アルヘ達が住む木星圏の衛星都市群だけでも80万人以上だ。 そんな人口ピラミッドの頂点になるなど無理だ、と指摘するのも野暮と‥ 「はーっ!チャンピオンだって?オメーじゃ無理だ。無理むり!」 「なにぃ?!」 うわー野暮なこと言っちゃった、というまわりの空気に気づかずアルヘに因縁をつける少年の名は大間ライオン。クラスに一人は必ずいる、一言多いやつだ。オオマラというあだ名で呼ばれているが、何故か一部の耳年増な女子は絶対にその名で呼ばない。 「オオマラてめえ、いったい誰の何が無理だってコンニャロオ」 「オメーだよアルヘ君。だいたい俺にも勝てない癖に笑わせんな。へそのゴマでも煎じて飲みやがれ」 ゴツゴツとお互いの頭をぶつけながら口論を始める二人を、またかという目で見ながら机を教室の端に移動させるクラスメイト達。いつものことだ、この後の展開もきまっている。     
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!