メインストーリー

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そして10日ほどが経ったある日、群青は慌てた様子で町中を駆けまわるカジンを目撃する。 事情を訊くと、サルシャが行方不明になったという。 剣術の練習中に怪我をしたらしいが、消えた理由は不明。 一緒に探そうと動き出したその矢先、頭上に巨大な影が現れる。 数千年前、魔族が忽然と姿を消して以降、ヒストムでは魔獣を見掛けることもなくなっていた。 が、見上げると、2つの首を持つ怪鳥が上空で羽ばたいている。 ざわめく周囲の人々。 魔獣は魔族によって召還される。 そのため、人々は青ざめた顔で魔族が復活したのではないかと恐れ、パニックに陥っていた。 この一件を耳にしたミガンは、あることを確信する。 サルシャは魔族として覚醒しつつあるのではないか。 首を傾げるカジンや一座のメンバーに、ミガンは自分たちが魔族の末裔であると告白する。 唖然とする彼らだったが、サルシャの父親ドネルがかつて魔族となった経緯が説明される。 このままでは、サルシャがグドォの再来となりかねない。 ミガンの独断で、一行は古代スタジアムへ向かう。 最初の地は、砂漠の一角にある都市の跡。 廃墟に残された石碑に、導き手であるミガンが手を添えると、壮大なスタジアムが現れた。 サルシャが抜けた頭数合わせとして、レジェンド選手たちとの戦いに参加した群青。 試合は序盤から大量点を奪われるが、かろうじて勝利する。 しかし、スタジアムを司るマズヌスから意外な話が。 つい最近のことだ。 5カ所ある古代スタジアムの一つが、巨大な地震により破壊されてしまった。 このままではスーパーレジェンドの宝玉を手に入れることは不可能だが、話はさらにつづきがあった。 群青には人を引き付けるスター性が備わっていることをマズヌスは見抜いていた。 それは運次第でトリプルフォーが実現可能なほどで、選手としての成功が少なからず保証されている。 そしてその運を代用すれば、宝玉を入手できるはずだとマズヌスは訴える。 元の世界に戻る方法が見つかれば、歴史的なプレイヤーになることが約束されている群青。 しかし、ここで超一流選手になる運を渡してしまえば、それは難しい。 自分の成功をとるか。 サルシャとこの世界を救うか。 二者択一の状況を察し、群青は腕組みをする。 葛藤する群青だが、残りのスタジアムを攻略しなければいけないことに変わりはない。
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