4.Save our soules(SOS)

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***  移乗開始から五時間、喧騒をかき消すようにロングトーンの汽笛が鳴り響いた。  出航の合図だとしたら、全救助が完了したことになる。  スチュワードの話によると、この船はいったんニューヨークへ引き返すらしかった。  俺は新たに乗り込んできた避難客に目を凝らした。  違う、誰も彼もブライアンじゃない。落胆しながら俺は探し続けた。  しばらくして、船楼(せんろう)の階段付近を歩くブライアンらしき背の高い人影を見つけた。  頭からブランケットをかぶり、顔がはっきり確認できない。  まさか――心臓が痛いほど高鳴る。  気づいたら走り出していた。  他人の空似だったら? もうひとりの俺が期待を打ち消す。  いや、ブライアンだ。俺は不安を隅に追いやる。  でも、違ったら……? 確信が持てず、心は葛藤を繰り返す。  途中、溢れかえる避難客に押し戻された。  前へ進みたいのに船楼(せんろう)になかなか近づけない。  そうこうしているうちに、追いかけた人影が背を向け遠ざかっていく。
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