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彼女は「ほら」と眉尻を下げた。
「私、インフルエンザだし……うつったら」
俺はふっと鼻を鳴らす。恋する男にインフルエンザなんて通用しない。――いや違うな。高田のインフルだったら喜んで貰ってやるさ。それでお前が元気になるというのなら。
「大丈夫。そのときはお前に責任とってもらうから」
「責任ってか……んっ」
高田の反論を飲み込むようにして唇を合わせた。
ぷるんとした唇も、やっぱり甘かった。
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