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「えぇ。捕らえられたという他の捕虜も大陸公用語をあまり分かっていませんでした。ランバートに確認を取ると、ラン・カレイユの言葉だと言っていました。彼らはラン・カレイユの田舎などで暮らしていた人です」
確信を持つアルブレヒトは、更に恐ろしい事を口にした。
「ラン・カレイユから兵を投入し、こちらの疲弊を待っているかもしれません。彼の国をどうにかしなければ、兵を削ぐことができません。あいつはきっとラン・カレイユから人が消えてもなんとも思わない」
どうにかしなければ、このままでは前線維持も危うい状況になりかねない。
「ラン・カレイユを早急に落とす必要も、出てきたかもしれません」
これ以上の闘いの拡大は気にもかかる。だが、そうも言っていられない状況なのは明らかだった。
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