4 R18

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 歩と奏多は関東圏のI県で生まれ育ち、ふたりの付き合いは小学一年生から始まった。同じクラスになり、出席番号も、「織田」と「木崎」で、歩の次が奏多だった。席順も然り。歩の後ろの席が奏多だった。それがきっかけで、二人は仲良くなり、お互いの家を行き来するようになる。三、四年はクラスが分かれて学校では一緒にいることが減ったが、放課後は公園で他の友達も含めて野球、サッカーを楽しんだ。ふつうの幼馴染で気の合う友達だった。  中学に上がってから、歩と奏多の興味のベクトルが違ってくるようになる。歩はカメラにハマり、奏多はサッカーに夢中になった。  ふたりは学力が同じぐらいだったので、自然と高校も同じになった。 奏多の身長は、高校に上がってからものすごいスピードで伸びていった。中学のときは歩と変わらなかったのに、高三になるときには百八十三センチになっていた。歩は百六十八センチ。ずいぶんな差がついた。体格も、筋肉もぜい肉もついていない歩に比べ、奏多は全体的に筋肉がつき、体が分厚くなった。     
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