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「その槍みたいな指見て、思い出した。ウル!“エリザべ”に聞こう。森の魔法使い!
人間から森落ちした森ねーちゃん?森ガール?とにかくアイツだったら“対価”を支払えば
パンツの居場所くらいチョロい筈だ!」
「そうだな。あーっ、何故気づかなかったんだろう?“対価”払えばいいじゃん!
モーマンタイ(無問題)やん!!アーハッハッハァ!」
「そうなんですか?ハハハハハ、良かったぁぁ。」
俺とドラコの明るい笑いに、思わず少女も笑い出す。2匹と1人の笑い声がしばらく森に
木霊した後、何故かふいに黙りこんで、慈愛、それとも悲哀の慈しみ視線を向ける2匹な
俺達に、少女が笑いながら問いかけてくる。勿論、若干の震えを伴ってだ。
「あの…その気になる“対価”って何なんですか?」
彼女の言葉に、俺達は三日月みたいに唇をニューッと歪ませて笑顔を作る。
「オヤオヤァ~?対価さんが何か喋ってるよぉ~?フハッ、フフ、フゥーッハハッハァ!」
「イ、イヤアアアアァァーッ!」
少女の笑いが絶叫に変わる。俺達は傍から見たら“とっても楽しい3人組を演出するような様子”を見せ、ルンルン踊りながら、ゆっくりと彼女をしっかり囲むように
近づいていった…
「何さっ、ウルとドラコ?姫のパンツなら知らないし、穿いてもないよ!こちらとら森に
入った時から生まれたマンマー、全力でノーパンだっつーの!全く、最近じゃぁ、
人間との取り決め厳しくて、
ロクに若い女の子の血も吸えなくてイライラしてんの!だから、って何?
この子ウッヒョー!!ゲロマブ!!ちょっ、まじぃぃっ!最高じゃないのよぉおお~!!」
言葉途中で俺達が連れてきた半分気絶状態の少女の両肩をガッシリ掴み、
そのまま文字通り全身を舐め回していく吸血女かつ魔法も使える“エリザべ”に
こちらの条件を伝える。
「その子は好きにしていいぞ、ただし、姫のパンツを魔法で探してくれ、頼むぞ?
エリザべ?」
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