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第十章 とりあえずムジカ・ピッコリーナ
わたしは68才でもう爺ですが、悠々とまた安穏と過ごすべき老境を持っておりません。どころか毎日眠ることさえできないのです(そのわけは第八章をご覧ください)。惨憺(さんたん)たる日々の中で唯一の気晴らしはユーチューブを見ることです。音楽視聴とか格闘技とかを。最近とってもすばらしいシンガーとバンドを知りました。バンド名はムジカ・ピッコリーナでボーカルが斉藤アリーナという女子高生(?)の女の子です。ジャズ、ロック、ボサノバ、シャンソンなんでもござれで、十ヶ国語が堪能のバイリンガル、歌唱力は天才と云っていいほど抜群です。ダンスというか振りもいいし、何よりもエンターティメントの歌手に必要なオーラがあります。魂と情熱があります。ひとり寂しくパソコンに向かって和歌や小説を創作する折りに時々その手を止めてムジカ・ピッコリーナを見、聞きます。かなり癒されます。この章はそのムジカ・ピッコリーナを始め、私には地獄の馬頭に等しいストーカーどもの苛みからとりあえず離れて、好もしい題材を集めてみました。さあどうぞ、再び和歌の世界へ…
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