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親戚でもない家、連絡は兄貴と立川さんだけが取ってた。
車で3時間、接点は見つけにくい。
安全と言えば安全だ。
立川さんの仕事はIT系のコンピューター関連の会社らしい。
仕事の接点もない。
ゆずるの為には良い。
立川さんの家は都心からは離れていた。
自然の多い環境で子育てをしたいと、夫婦で話した結果らしい。
旦那さんの太一さんは、時間を掛けて会社に行く。
奥さんの咲子さんは専業主婦。
それもゆずるを預ける上で有り難いと思った。
長女の美樹ちゃんは、ゆずるの姉のみつるとふたつ違いで、小さな頃から年に何度かは会っていたらしく仲が良かったそうだ。
葬式の日に、泣いていたのを思い出した。
駿くんはゆずるのふたつ下で3つ。
まだ状況も理解はできていない。
その分、ゆずるを姉として受け入れるのは早い様だった。
遊ぶ姿に安心した。
「どうか・・ゆずるをよろしくお願いします。何かあればすぐに飛んできます。連絡を下さい。」
深く頭を下げた。
右手の包帯が痛々しい・・ろくに話さない5歳になったばかりの子を置いて行く。
警察は未だ、ゆずるの年齢を調書には4歳と書いていた。
あの日、5歳になったのに・・。
「お預かりします。大切に・・させて頂きます。」
その言葉が有り難く、泣きそうになり・・逃げるように立川家を後にした。
毎月、生活費を送る約束をしてゆずるを託した。
それから5年、ゆずるに会ってない。
俺がウロウロすると危険だ。
犯人は未だ捕まっていなかった。
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