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すると結果はこうだ。
結構な時間はかかったものの、私の願いは本を卸している『取次』にまで伝わったらしく「とある本屋にそれらしいものがある」と出版社を通じて連絡が入って来た。
なんでもその本屋には、店の奥に貴重な本がコレクションされていて、私の探しているものもその中にあると言うのだ。
携帯電話を握りしめ、震える指で、私は教えられた電話番号を押してみた。
本屋の店主は女性だった。声から察するに、おそらく年齢は私と大差がないだろう。
その女店主は、私の小説の愛読者で、先のコラムも拝読済みとの事。「ならば話は早い!」と思ったのだが、先方はこう返してきた。
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