毒塗りの鎗

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毒塗りの鎗

春、新宿区長が主催する晩餐に招待されたある男。 様々な品を出し、ご満悦な区長が「最後、シェフに会いたい」と言ってきた。 しかし、シェフの真神 勇猛は断り厨房を出た。 「私よりも皿を紹介したい」と言い残して。 会場にいる一人が「顔を売っておいた方が有名になるのにな」と、付いて来た助手兼記者の集戦 公文が「いえいえ、あの人はちょっと変わった料理人ですから」と返答、「えっ?!。ちょっと変わった?」 集戦は少し笑い、「すいません、先生が待ってますんで。これで失礼します。」 理由も言わず駆け足で出て行ってしまった。 -数分後- 扉に蘭が飾ってある東京都新宿区西新宿三丁目五番零号の褐色砂岩の家に帰って来た。 「先生、今日はどうでした?新しい食材はありました?」 「ハァー。いや、いつも通りだ。」 「そうですか」 先生は店を持たない料理人、頼まれた場所に出向きその場の物で即興料理を作る。流浪の調理師。
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