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どういうわけか、ものすごく可愛い。
「奏さん、かわ」
「それ禁止」
「えぇ、どうして? 奏さん、よく言われるんじゃないですか?」
「言われるけど、なんか、光里さんには言われたくない」
「ひどい……」
私だけがダメだと言われると、ちょっと、いや、結構悲しい。
だって、可愛いものは可愛いでしょう。かっこよくもあるけど、私にとっては今のところ可愛いの方が強い。
そう思っていると、コトリとカップを置いた奏が、私の顔を覗き込んできた。
「ねえ」
「何ですか?」
店内の照明が、長めの前髪に隠れた瞳に映り込んで煌めく。隠しているのが勿体ないと思った。
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