RUMI

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当日、僕は待ち合わせ場所に三十分も前に着いた。 久しぶりのデートで、僕はかなり緊張していた。 お互いの写真は送ってあるから、きっとすぐに見つけられるだろう。 着いてから彼女を探したが、さすがにまだ来ていないようだった。 その待ち合わせ場所は有名らしく、周りは恋人ばかりだった。 僕は何度も時計を気にしながら彼女を待った。 約束の十分前になった時、僕は背中をポンポンと軽く叩かれた。 振り返ると、そこには背の低い女が僕を見上げてニタリと笑っていた。 見たこともない女だった。 その笑顔を見た時、僕の背中に冷たいものが流れた。
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