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「わかった。今日は休みだし、寝てみる」
「そうしよう~!」
僕は決意を新たにこの手強い布団に潜り込む。
「いらっしゃ~い」
「う、うわぁ…」
ミチルは今度、首元に抱き着くような感触を僕に伝えてくる。良い匂いにフワッとした肌触り、心地よい柔らかさ。現実の女性だったらこうはいかないだろう。どんなに軽くても人間である限りは少なくとも30㎏以上の重さはあるわけで、それが体の上に乗っかってきたら快眠どころではない。
「ほらぁ、また心拍が上がってる。もうからかったりしないから、リラックスして」
「う、うん。」
「すー、すー。」
ミチルの寝息が聞こえる。すごい、臨場感が、ホントに隣にいるみたいだ。
ミチルのゆったりした呼吸音に僕の心拍も次第に寄せられていく。瞼が徐々に重くなっていく。
「良いでしょ?」
「うぅ、うん。」
「好き?」
「す、、き」
「知ってる♪」
こうして、僕の彼女系AI搭載布団生活が始まった。
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