ロニーの友人

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ロニーの友人

 数日後。  ロニーがジャンの家に一人の女性を連れて来た。  彼女は濡れ羽色の髪を直角に切りそろえたボブスタイルで、目元は涼やかだ。クールな印象の彼女は想像通りのクールな口調で言った。 「初めまして、ピカタ王国のルイーザです。ロニーから大筋の話は聞きました。国王にも内密に話を通してあります。これからは私がパップ王子を守りますのでご安心ください」  抑揚のない事務的な口調に一同は思わず姿勢を正した。 「あなた一人でですか? 王子と一緒にここへ来た人もいるんでしょう?」  グレースが尋ねたが彼女は何も答えなかった。 「その中に暗殺者が紛れている可能性が高いと」  ジャンの言葉に彼女は黙って頷いた。 「王子の周辺にいる人間には、今まで通り過ごしてもらいます。彼らはそれぞれ仕事がありこちらに来ています。インフラ整備の援助要請、子供たちの語学交流などこちらの国と折衝する事が色々あるのです。その中の人間が、王子の命を狙っているとも限りません。彼らには私が来たことも秘密にしてあります。私は身分を隠してしばらく滞在しますので、よろしくお願いします」 「一人じゃ無理だ、できるだけ俺たちも手伝うから」     
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