16人が本棚に入れています
本棚に追加
てつやは女なら誰でも良い訳ではないのだ。恋している彼女と仲良くなりたいと思っていた。恋したいのだ。今まで恋なんてしたことはなかった。
彼は千恵子に恋していた。それを意識していた。彼は千恵子に恋していることを知られているという自覚があった。
今度会ったら何をしようかな。ラブホテルなんか行かない。彼は後悔していた。彼女を傷つけてしまったと思っていた。またビルから飛び落ちたりしなければ良いと思った。彼女から送られてくるLINEは明るくて魅力を感じた。
魅力といえば彼女の顔を思い出せるようになった。顔だけ思い出せるようになった。でもすぐに脳裏から消えてしまうのだった。思い出そうとすると祖母の姿になってしまったりした。
ラブホテルなんかに行くから罪悪感があるのだと思った。てつやは彼女が本当に彼のことを好きなのか知りたくなった。
まだキスをしていなかったなと思い出した。てつやはキスをしたことはないのだ。彼女の柔らかそうな唇。思い出すとたまらなくなってしまった。
唇を重ねると思うと、興奮しているのが彼自身にも分かった。
最初のコメントを投稿しよう!