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にその、健常者の勝手なイメージを覆す娘がいるというのに。
「私この人に返信したら、台所の掃除しとくわ。あの女コップ割ってたよね?父さんも早く寝なよ。今日は本当にごめん」
日常的に小さな怪我の耐えない円は、部屋に消毒液を常備している。それを父の血が滲む揉み上げに数滴垂らしてやると、アチッ、と小さく父が声を上げた。
「あ、ああ。その人と仲良くなれたらいいな。…でも、仲良くなってもその人の話を僕の前ではしないでくれ」
分かってる。と円はそっと口の中で呟き、父を部屋から出した。扉の閉まる音を背後に聞きながら、円は縁からのメッセージに目を落とした。
『返事すぐに返せなかったのは私椅子の倒れました。最近は目が冷めベッドで寝る中』
円は縁の日本語を必死で頭の中で修正し、それを縁に1つ1つ確認していった。そうしてやっと、縁は家に帰ったらすぐ円にLINEしようと思っていたこと、だけど両親に、縁に職場で友達ができないことや、いじめられることを責められて、また胃痛で倒れてしまったこと、だから今まで連絡できなかったこと、今ベッドの中からLINEを打っていることが分かった。
(この人、私と同じ毒親育ちなのか…!)
円
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