第1症例 自己愛不全 親友S

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第1症例 自己愛不全 親友S

私は、精神科医の卵。 大学病院が付属している大学で、助教授のさらに下っ端をしながら、精神科医になることを目標に日々研究している。 給料が安い以外の最近の悩みといえば、、、 そういえば、かなり子供の頃から幼馴染の親友と、性的なことについて、なんにも話をしたことがないことが気になりだした。 恐る恐る聞いてみると、、、 彼女は完全にセックス依存症に陥っていることが分かってきた。 ずっとなんでも話せる親友だと思っていたのに彼女について大切なことを何も知らなかったし。 じつはバイセクシャルの気があるから彼女のことを恋愛感情に近いぐらい愛していたから。 そして、厳しい私立に通っていたから、気持ちを伝えるつもりもない。 ただ自分自身を傷つけながら、セックスを奔放に堪能していた親友にひたすら幻滅して、ショックを覚える。 自分が勉強していること、研究していることで、彼女を救うことが、出来るのだろうか。、、、 彼女は、まだ救いようがあるかもしれない。 本物の愛を探していて、ひどい男性にたくさんぶち当たり迷子になっているだけだと、まだ若かった私は信じたかったんだよね。 しかし、彼女の依存症は深刻で、彼女の人生を蝕むほどになっていた。 私は、病院での勉強を通して、彼女に何か手助けできるのではないかと考えるようになった。 ある日、彼女が私の研究室を訪ねてきた。 彼女は涙を流している。たまに鬱な時彼女はよく泣く。 自分が抱える問題を私に、ヒステリーに話し始めた。 私は、彼女に真剣に向き合い、彼女の心の中にあるものをちゃんと理解しようと努めた。 そして、私たちは共に彼女の問題を解決する方法を探し始めた。 病院での勉強が、彼女の依存症を治すための薬となった。 私は、彼女を救うために、精神科医としての知識や技術を駆使し、彼女の人生に変化をもたらすことができたと思った。 しかし、彼女との関係は、これまでとは異なるものに変わってしまった。 彼女の感謝の言葉に深い感動を覚えたものの、私たちはもう、親友としての関係には戻れないということを悟った。 私は、自分が彼女に対して抱いていたのは軽蔑の感情を認めた。
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