人形職人

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ロディは若くして天才の名を欲しいがままにした人形職人だった。 ロディはビスクドールを主に作る職人であり、彼の作る人形はまるで生きているように美しく、 眼球には光彩まで描かれ、肌の毛穴一つ一つ、髪の毛一本一本までもがきめ細かく作られており、彼の人形は高い評価を受け、作品を一つ造れば高値で取引された。 また、彼は誰もがうらやむ、まるで彼が作るような人形のような美貌も兼ね備えていた。 人形を作るたびに彼の心は安らいだ。そんな彼には暗い過去がある。 彼は昔、女性に集団で性的な暴行を受け、それ以来女性への恐怖を持つようになった。 (人形は自分を攻撃したりしない。) 人形の型を作りながらそう思う。人形は自分を攻撃しないし拒絶したりもしない。 作業を鼻歌を歌いながら行っていると、 ドンドン 玄関のドアがノックされたのが分かった。 僕は誰とも会うつもりはない。作業中は。 ドンドンドンドン さっきより少し激しくノックされる。無視して作業を続ける。 ドンドンドンドン! 「しつこいなあ!」 怒りのあまり、粘土で作っていた型を押しつぶしてしまった。 「しまった!」     
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