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(あんま寝れなかったな、、、)
翌朝起きると若干の倦怠感に襲われたが、それを除けば至って元気だった。
(学校か、、、)
正直あまり気乗りはしないが、学生である以上行かなければならない。
憂鬱な気持ちに苛まれながらも凛月は制服に袖を通した。
「おはようございます」
『おはよう!よく眠れた?』
「はい、ぐっすりでした」
正直に言ったら、心配するだろうから笑顔で嘘をついた。
『そっか、良かった!』
余談なのだが、凛月の部屋は夏生の部屋と隣である。凛月は隣じゃなくてもいいと言ったのだが、夏生が心配だから、とさして大した理由にもならない理由で半ば無理矢理そうなった。
『ご飯食べようか!』
「はい」
朝食は、スクランブルエッグとトースト、サラダにコーヒーだった。
『ごめんね、簡単なので』
「いえ、大丈夫です。全部好きな物ですから」
強いて言うならコーヒーが飲めないのだが、言わなければ大丈夫だろう。と思ったのだが、どうやらカップを手に取った瞬間顔が歪んだようだ。
『コーヒー苦手だった!?ごめんね、紅茶淹れるから』
「いえ、すみません」
そんなほのぼのとした時間は長くは続かず、、、
『よし、これ鍵ね!夜ご飯は俺が作るから!』
「はい、じゃあ行ってきます」
『はい、行ってらっしゃい!』
学校への道をゆっくりと進む。自然と足が重くなるようだ。
(はぁ、腹くくってやるしかないな)
小さく決意を固めた時、いきなり後ろから抱きつかれた。驚いて振り返ると、そこには馴染んだ顔があった。
そう、彼が幼馴染みの刈谷葵だった。
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