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喉の奥まで使ってそれを味わったり、舌先で、先端の窪みをくすぐったり。余すところなく、彼の形を感じた。徐々に口に広がる粘液の粘つきを吸い、舌に絡める。ぐちゃぐちゃと鳴る音が頭に響いて、テオドロスも更に煽られていく。
「旨そうに咥えるね」
頬を、耳を、触れるか触れないかであやすように指先が掠めていく。テオドロスも、いかに自分がいやらしい顔で彼のものを口にしているのか自覚はしていた。その行為に陶酔していた。ガチガチに硬くなっているそれに口の中を埋められ、息ができない苦しさも彼の快感を示しているのだと思えば、全て悦びに変わる。
「テオ、出すよ」
口の中のものが、一際大きくなる。どろり、と口の中に独特の青臭さが広がった。どくどくと放たれるそれを口の中で転がし、口内全体で十分に味わってから飲み下す。
「……ちょ、それは……」
咀嚼して嚥下するようなその行為に、彼は目を丸くした。なんの返事もせずに、ただ口を開け、まだ白く濡れているであろう舌を突き出した。
「……エロすぎ」
ギラギラと輝く大樹の目に射抜かれ、テオドロスは震えた。腕を取られ、強引に押し倒される。荒い息が耳にかかり、その刺激にすら体が甘く反応する。
「余裕ないけど、今日は間違いなくお前のせいだぞ」
大樹の指先は熱く、触れられたところから熱が伝わってテオドロスを快楽に震わせた。いつもより少し乱暴に、しかし熱烈に体を愛撫される。熱い息が乳首の先にかかる。それだけでもたまらなく、体をよじろうとするがそれは許されず、無理やり抑え込まれて舌で絡め取られる。
「っ……ひっ」
乳首を舐め、吸われ、カリリと甘く噛まれている間にも、熱い指先は体中を這い回り、テオドロスの体がびくびくと跳ねる。どろどろにとろけた体は少しの刺激でたまらぬ快楽を覚えた。
「逃げるなよ」
いつもならもっと長い間焦らされるが、今日は余裕なく性急に求められた。彼の欲望にいいようにされるのが、心地よかった。既にどろどろに濡れて立ち上がった場所には触れず、大樹は指に唾液をねっとりと絡めた。
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