Prologue

12/12
8141人が本棚に入れています
本棚に追加
/541ページ
「本日はお忙しい中、わたくしなんかのためにお越しくださり、ありがとうございました」 わたしは深々とお辞儀をした。 「……それでは、わたくし、失礼いたします。 あなたもどうぞお気をつけて、お帰りくださいませ」 そう言って、わたしは高級料亭をあとにした。 なにか、口をあんぐり開けたマヌケな顔が、目に入ってきた気がしないでもないが。 まさか、あの斜に構えたイケメンが、そんな変顔をするわけがない。 ……気にしないでおこう。
/541ページ

最初のコメントを投稿しよう!